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加山又造展@国立新美術館

efa59c03.jpg初日に行ってきました。楽しみにしていた「加山又造展」に!
私にとって特別な画家、加山又造。谷崎潤一郎の、新潮文庫の装丁を手がけ、BMW 本社に依頼されて、車体に美麗なペイントを施した加山又造。

会場自体が広かったので、悠々と見られた事が何よりよかったです。会場の順路は6段階構成で、加山又造の軌跡を整理してくれています。

第1章:動物たち、あるいは生きる悲しみ  ~様式化の試み
第2章:時間と空間を越えて  ~無限の宇宙を求めて
第3章:線描の裸婦たち  ~永遠のエロティシズム
第4章:花鳥画の世界  ~いのちのかたち
第5章:水墨画  ~色彩を超えた「色」
第6章:生活の中に生きる「美」

会場は、しょっぱなから大画面の「雪」「月」「花」がお出迎え。東京国立近代美術館に依頼された連作です。
「雪」は、私にはみずうみの氷の亀裂にも見えました。氷は、中に微細なホコリのようなものが入っていますが、細かい箔が散っている有様が、それを連想させるのです。
吸い込まれそうなほど美しいラピスラズリ色は、均一ではなく、よく見ると濃淡がある。これは画集では分からないかも。

「月」は、加山の一貫して好んだ「波濤の月」を描いたもの。
この波濤の曲線がね!!大胆に踊っているのねすごい思い切りの良さ。

「花」は夜の桜と篝火。日に照らされる桜花の濃淡には、それぞれの花に命が宿っているかのよう。炎は闇の中に、桜を照らすためだけに燃える。
******************************
このような描写では、延々と長くなるので、少し考えなければ

えー、加山画伯の画集は、わたくし持っているので、第1章の「動物」もおなじみでしたが、あらためて本物を見ると「ああ~」と気がついた事がありました。
動物のかたちをデザイン化している(脚が極端に細かったり)にもかからわず、胴体などは、立体感が出る描き方をしている。そこが、見ている人に
「絵」でもあり、
「本物の動物」にも見えるという、独自の効果を出している。
極端に抽象化した「狼」は、なんだかスカーフの模様みたい。私は「キリン」が好きです。背景の銀色が、もう「加山又造!」の世界になっている。

第2章では、屏風が勢揃いです。
屏風は、横から見る事をお勧めしたいです。「天の川」では、波濤のながれる川(のデザイン)が、横から見る事により、立体的に迫ってくる事が分かります。「千羽鶴」も、横から見ると、月だけを近くにみる、太陽だけを近くに見ると、景色が面白いです!!

第3章の裸婦さんたちも興味深いです。どういう意味かと言いますと、古代ギリシャ的な、「肉体の美しさが主役」という精神が、加山画伯にはあまりない、ってことがよーく分かるからです。一連の裸婦は、なんというか、
「雪」とか「月」とか「山」と同様に、「絵画を構成する要素」になりきっています。

裸婦を描きたかったというよりは、「裸婦」というかたちをつかったら、自分の絵はどうなるだろうか? という思いがあったのではないでしょうか。
少なくとも、クリムトのように「ヌードの肉体を描くのが面白く面白くて」といった感じは受けなかった。(註:クリムトは、生涯に女性のヌードの素描を3000枚遺し、大半は個人収集家がしまいこんでいる)
でも、もちろん、私は好きですがね。綺麗だし…

どんどん長くなるので、水墨画に行きます。
私が素晴らしいと思ったのは、3羽の鶴を描いた「啼」。
はっきりとした白黒ではなく、ぼやーっと薄汚れた白が、水蒸気のように見える。水の粒、というものが世界をぼやかしてみせることに気がつく。
同じく3羽の鶴が波濤を渡っていく「鶴飛翔」は、もう少し白が強調され、同時に真っ黒な夜の海も、その深い奥底を想像させる。

色彩を自在に使う事を、あえて禁じた画家の探究心に脱帽しました。

第6章が、あるいはこの展示の目玉かもしれないですね(笑)
ジュエリーの「はぎ」、まさに女性を美しく見せてくれるデザインかと…
あの、黄金色と、ダイヤモンドの比率が、均整のとれた「美」そのもので。
猫ちゃんのデミタスカップとソーサーも、ユーモアあって好きですね。黒猫といっしょに飲むコーヒー。

きものもたまりませんな!!お姉様と一緒に、きゃあ~といいながら、かぶり付きで見ましたね。もっとも、ほとんどが舞台で着るためのもののようですが…実際に着られそうなものは、ピンク色に、柳と桜のほどこされた訪問着かな? あれに、霞の文様の帯を合わせて格調高く装いたいです。
そうそう、雑誌「新潮」の表紙絵も、あでやか!グラフィックのような単純化のなかに、洗練された「天然」の様式化の頂点をみるような思いがしました。
いや~、良い展示を見ました。お姉様とふたりで、目を輝かせて話しまくりました。満足。

画像は、展示の図録の表紙です。

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