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山種美術館および宝生夜能

昨日はマイミクのT さま(女性)と山種美術館の「琳派から日本画へ」をお昼に見まして、夜は宝生能楽堂の夜の能を観て参りました。
T さまは、10月1日の記事「近代日本の巨匠たち@出光美術館 」でご一緒した方であります(^_^)
山種美術館はまとまった速水御舟コレクションがあることで有名ですが、今回の展示では、酒井抱一が5点出ておりまして、どれも気品ある素晴らしい「日本の自然」のデザイン化になっておりました。
なかでも「秋草」と題された掛け軸は、俳句が添えられたものでして、
句は「なな色に 露を置くそ秋の草」  とありました。(字が足りない気がするが…^^;)
その薄墨の手跡と、すすきや桔梗のむらがる草むらの、ほわほわとした色合い、描きすぎない余白が私のような人には「これぞ『美』」と思えるのです。
ikebana2

また速水御舟は、重要文化財の「名樹散椿」と、「桔梗」と「白芙蓉」が出ていましたが、どれも画集で見ているにもかかわらず本物はやはり違う!と当然のことですがうなりました。
「白芙蓉」なんて花蕊のこまかーい点描がすごいです。針でついたように微細。「桔梗」は、花びらの鋭い尖りを出すために息を詰めて描いたことが、あからさまに分かります。観ていると、御舟の緊張がこちらまで伝染しそうな気さえします。
とにかく、御舟の絵には何かが憑いているような凄みがあって、文ではうまく言えません。あんな絵を描いていたのでは、燃え尽きるのも早かったのがうなずける。
他には、福田平八郎の「すすき」が気に入りました。これはすすきの穂先を、7、8本並べて描いただけという、ややテキトウにも見える絵ですが……
なにか引き込まれるのですよね(笑)ちりちりとちぢれたすすきの、あの穂が、小人が生まれてきそうな、おとぎ話の入り口に見えてきます。
なんでだろう。
T さまと二人で2時間くらい山種美術館で絵画との至福の時間を過ごし、グッズをどん欲に買ってしまいました(*´Д`*)



山種美術館

↑入り口のところの写真です。あ、ところで展示は12月25日までです。

お次は宝生夜能私はここの「五雲会」は一時期良く行きました…あとは、お友達の発表会ですね。

今回の夜能は「三輪」と「鵺」で、前者は三輪山伝説を題材にした、神婚説話(人間と神、仙人とが結婚する話)で、後者は怪物系のお能で、滅びの美の側面もある、悲しいお話。こういうメリハリのある選曲の公演は良いですね観たい!!というモチベーションがあがります。

T さまは晩まではおつきあいできなかったので、宝生能楽堂のそばのカフェで、開場の時間までだべる。


宝生能楽堂

↑これは当日の写真ではないです。以前写したものを出しました。
T さまも能好きさんなのですが、宝生能楽堂は行かれたことがないとのことでしたので、「ああ、こういうところなんですね~渋い~」と盛り上がる。そして一致した意見が出ましたのよ。
マンションの中に能楽堂があるって、すごいね
…いや、真実は、「能楽堂の上にマンションがかぶさって建ってしまった」だそうです関係者さんから聞いたので、間違いないです。
寄り道はここまで。観ました能と狂言は次の通り。

能  「三輪」  シテ 野月聡 ワキ 森常好 
狂言 「柑子(こうじ)」主人 山本則孝  太郎冠者 山本東次郎
休憩15分
能  「鵺(ぬえ)」シテ 水上優 ワキ 殿田謙吉

「三輪」も「鵺」もとても良かったです。地謡が今回は実に、丁寧かつ深く心に訴えるものがありました。
私はこの曲の詞章の
「されどもこの人 夜は来れども昼見えず ある夜の睦言に 
  御身いかなるゆえにより  かく年月を送る身の
昼をばなにとうばたまの 夜ならで通ひ給はぬは いと不審多きことなり」

の部分が好きなのです。
女が、夫婦になった男(実は神社の神様が蛇になっている)が、夜にしか通ってこないので奇妙に思うくだりです。女心の迷いと揺らぎが的確に書かれていると思う。ここをぞんざいに謡われてはぶちこわしなのですが、たいそう渋く、丁寧に謡ってくれたので、しみじみしました。

「三輪」の後シテは優美でありながら、あまり華やかすぎると人間っぽくなってしまうので難しいんですよね。この日のおシテは合格点かな(って偉そう…)。もう少し威厳があっても良いような気がしました。といっても、舞もお美しくて本当に良い感じでした。
面は増女系統のものでしたかしら。少し年増の落ち着いた女性の面をかけていたはず。

狂言の「柑子」は笑えた~
枝に3つ柑子があるのを、太郎冠者がすべて食べてしまって、主人に「あの柑子、食べるから出してよ」と言われていい訳をするという、それだけなんですが、荒唐無稽な言い訳がおかしい。東次郎さんの話芸は本当に素敵じゃ。

「鵺」って本当は鳥なのですが、謡曲では
「頭は猿、尾は蛇、足手は虎のごとくして」なんて、もはやキメイラというかフリークスに成り果ててます。もともとは「平家物語」のなかの源三位頼政の、怪物退治話でございますが。
これを、退治された側の「鵺」の亡者が語るところに特色があります。

頼政はあっぱれ名を挙げ、怪物のほうは空舟に押し入れられて淀川の浮洲に泊まって、また流れて朽ち果ててゆき、暗きより暗き道に…という、まるで「まつろわぬ民」そのものの物語。
まあしかし、そんな文学的な? 感慨をもたなくても、ただ観るだけでもすごく迫力があって目が釘付けですよ。
後シテの装束なんて、黒と金でゴージャスに輝いてますよ。そして鬘は真っ赤の長髪でして、もうなんか「あーーー!能って派手」と実感いたします。
今回は、ワキの殿田さんの語りが素晴らしかったです。流暢だけれど、声がずっしりと重かった。いいねえ。やはり僧は軽いのは駄目です。

…まあ、こんなに長文で恐れ入りますね。だって感動したんですものこれからも感動するために出かけます。

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