実践FXブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

銕仙会2月定期公演@宝生能楽堂その2

さて、この公演は、6時始まりだったのですが、終わったのはほぼ10時(苦笑)つまり、能も狂言もこってりと長かった。
だって、間の休憩は5分かそこらだったのよ(苦笑)でも、素晴らしかったから全然構いません。
「東北」の出演者は1つ前の記事でどうぞ。

銕仙会2月定期公演@宝生能楽堂その1
*****************************

狂言 節分(せつぶん) シテ(鬼)野村萬斎  アド(女)高野和憲


能   鵺(ぬえ)
シテ  観世清和   ワキ 森常好  アイ  深田博治
笛 藤田次郎  小鼓 観世新九郎 大鼓 国川純 太鼓 観世元伯

地謡  観世淳夫 谷本健吾 馬野正基 柴田稔
    西村高夫 浅井文義 観世銕之丞 長山禮三郎

*****************************

「節分」は、夫を出雲大社に年籠りの参詣に送り出し、お留守番をする妻に、蓬莱の島の鬼が尋ねてきて、一目惚れするお話なんだけど…

鬼と言っても、優しいのね(苦笑)女の気を引こうと思って小唄を謡ってるし~隠れ蓑や打ち出の小槌まで「惚れた証拠に」とみんな女に渡してしまって。
そんなことで鬼として勤まるのか(笑)??案の定、女に「鬼は~~外~~~(ノ`Д´)ノ」と追い出される末路でございます。

それにしても、萬斎さんのかけていた鬼の面は、まったく目の穴があいているように見えない、完全に素顔を隠すもので一体前が見えるのかと…
手の込んだ織物の装束も一見の価値あり。私はああいう、一見地味だけど複雑な文様のきものを着たい。
あと、始まる前にお囃子がついていて、後で「鵺」で鼓を打つ、観世新九郎さんと国川純さんが、「いよーーーーっ!」と打っておられました。

******************************

「鵺」は何度か見ておりますが(宝生流、喜多流)観世では初めてです。
今回は「白頭(はくとう)」の小書き付き。その通り、後シテは真っ白な鬘で出てきます(通常は真っ赤の鬘)。あらすじはこの通り。
鵺 曲目解説

…まあ、シテが「あの」能界のミスター・パーフェクトで、ワキが森常好さんなのだから、良い物になるだろうとは思っていましたが。
予想以上でした

舟を操る竿を持って登場したシテ(=お家元)、

「悲しきかなや 身は籠鳥 心を知れば盲亀の浮木  ただ闇中に埋もれ木の  さらば埋もれも果てずして  亡心何に残るらん」

…この謡の、寂しげでありながら怪しい黒雲を招き寄せるかのような、良い意味で気味の悪い声に、もう期待感満点
お家元の謡は、お年を増して少々だみ声っぽくなってきましたが、それをも芸風にしてしまっているのがさすがです。もちろん、姿形もしょっぱなから
「…なんだあいつ??!」みたいな、ただ事ではない不気味さ!
この日の前シテの面は「三日月」という面で、多分これです。
mikaduki


…妖怪風味満点ですね~。
前シテの「見せ場」は、源頼政によって鵺がとどめを刺される所なのですが、それはほぼシテの一人芝居。扇を刀に見立てて胸をぐさぐさ刺される、がっくりと膝をつく、この一連の所作が、力と気合いが漲っていて、とにかく、見ずにはいられない迫力。
こういう、「型」に精神力を込める事で見る者に「!!!」と思わせるのが能の根本なのですわ…で、その助けになるのが、コーラスである地謡でして、この「鵺」の地謡は終始一貫して、不気味な所と、静かな所のメリハリがついて素晴らしかったです。はい。

後シテになってからは、むしろ不気味とか、妖怪っぽさが薄れ、自分の周りは敵ばかり、一人で戦わねばならないなんて…という嘆きのなかで漂っているように見えました。ぐるぐると舞台を回っていても、空を飛翔する型で立っていても、とにかく悲しみが発散しておりました。
とてつもない表現力。このような命がけの舞を舞っていたらカラダがもたないのでは、と妙な心配をしてしまいました。

個人的には、昨晩の「鵺」は私がこれまで観ましたお家元の舞台の中で、ベスト3に入るような気がしました。能の魅力と言うのは、文章で伝えるのが難しいです。単に「扇をあげて」と書いた所で、お読みになる方にはなんのことやら?? ですよね。しかし、シテがあの舞台で、「和泉式部」として行う舞、「鵺」として死んでゆく舞には、渾身の「幾万もの人が夢見た幻影」があり、その到達したものが、何とも言えないずっしりとした感慨をまき散らすのです。

……長い!私ったらまた文字だらけのブログを書いてしまったそして来週もまた能を観に行くのであった。


ちなみに「鵺」とは、頭は猿、尾は蛇、足と手は虎、胴体は狸、という面妖な生き物(と、能の中で語られている)。



リンクが自動増殖オートリンクの登録はこちら 
by オートリンクネット

[PR]ページランク向上リンク集 
情報商材裏サイト 
MonsterBlog 








スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

深良マユミの書籍
深良マユミがforkN にて出した書籍です。

今度、きものを着よう その2

by 深良マユミ
forkN
今度、きものを着よう その1

by 深良マユミ
forkN  
夢見ごこち

by 深良マユミ
forkN  
逆髪(さかがみ)

by 深良マユミ
forkN
朧草子(おぼろぞうし) 雪月花星雨雲光の物語

by 深良マユミ
forkN  
レニングラード

by 深良マユミ
forkN
クオドリベット 上巻

by 深良マユミ
forkN
クオドリベット 中巻

by 深良マユミ
forkN
クオドリベット 下巻

by 深良マユミ
forkN
ロックス・アンド・チェインズ

by 深良マユミ
forkN
僕がいなくてさびしくないの

by 深良マユミ
forkN
式子内親王

by 深良マユミ
forkN
谷崎潤一郎の密かな禁欲

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 イントロダクション

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 ドミトリー・ショスタコーヴィチ(前編)

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 ドミトリー・ショスタコーヴィチ(後編)

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 ワシリー・カンディンスキー(前編)

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 ワシリー・カンディンスキー(後編)

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 江戸川乱歩

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 グスタフ・クリムト

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 円山応挙

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 ベラ・バルトーク

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 夢野久作(前編)

by 深良マユミ
forkN
芸術の監獄 夢野久作(後編)

by 深良マユミ
forkN
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
最新コメント
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
リンク
QRコード
QR
月別アーカイブ
オートリンクネット
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。