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長谷川時雨展を観てきました

59ecdf89.JPG昨日は、築地にあります(正確に言うと、聖路加病院の近く)「中央区立郷土天文館」にて開催中の、「長谷川時雨  その業績と生涯」という展示を見てきました。

彼女は、明治12年に、日本橋区通油町1丁目(現在の、中央区日本橋大伝馬町1番)にて誕生。女性初の歌舞伎脚本家として明治の末年にデビュー。「海潮音」という戯曲が坪内逍遙に激賞され、明治41年「花王丸」が歌舞伎座で上演された際には、日本初の女性歌舞伎脚本家!!と騒がれ、時雨本人のブロマイドが売り出されるほど。

人気脚本家となりましたが、彼女の文学者としての情熱はは、日本古来の女性の生き方、歴史に果たした役割に向かい、明治44年に「日本美人伝」を上梓します。
これは歴史に名を残した女性達を、実在から虚構の人物まで、紹介したものです。
なので、とりあげられている女性達は、「木花咲夜姫(このはなのさくやひめ)」から「小野小町」「静御前」までいるという、現代の読者から見たらいささかごった煮(苦笑)なのですが、このようにまとまって、女性達の人生を紹介した本などなかった時代、意義は大変大きかったと、今なら分かります。

好評を博したため、「近代美人伝」「美人伝」をも刊行。前者には、マダム貞奴、松井須磨子、柳原白蓮、九条武子が取りあげられています。

私事ですが、一時mixi に、女性芸術家についてのエッセイを書いていた私には、時雨の興味、情熱には共感を感じます。

さて、昭和に入ってからは、昭和3年に「女人芸術」という女性文学者達の雑誌を創刊。これには、彼女の夫である三上於菟吉(みかみおときち)の援助がかなり大きかった。
三上は、当時の大流行作家で、彼の方が時雨さんに、首ったけになって結婚。また、彼の著作も展示されているのですが、まあ作品数の多いこと。びっくりしました。

この「女人芸術」から、林芙美子、円地(旧姓:上田)文子、佐多(旧姓:窪川)稲子といった女性作家がデビュー。女性文学者や評論家に活躍の場を、という時雨の思いに答えましたが…時代は、恐慌や日中戦争の足音が近づき、資金難に見舞われて、昭和7年に惜しくも廃刊しました。

ううむ、この、時雨さん本人の「女人芸術はなぜやめたか」という文の掲載された雑誌も、しっかり展示してありますが、無念の思いが伝わってくる名文です。

私は、歌舞伎は好きな方なので、長谷川時雨さんの名前は知っていたのですが、雑誌を主宰するような活動をしていたとは、初めて知りました。どちらかというと、この方がもっと知られても良い業績だと思いました。
さて、これらの長谷川時雨関連の膨大な資料は、ほとんどが児童文学者、森下真理さんが長い間蒐集したもので、それを惜しげもなく中央区に寄贈!!!!
この思い切りの良さもすごいです。このおかげで、今、こうしてわれわれが感動とともに、その足跡をたどることができるのですから…

最後に、この展示の図録に掲載された、森下さんの挨拶を引用させて頂きます。

「私は日本橋富沢町に生まれ育った。当時、近くを流れるみどり川を遡れば、時雨の大伝馬町の生家という懐かしみがあり、また時雨さんは、私が大好きだった母にどこか似ている。風貌、気風ともに。良き家庭を築き、繊維問屋のおかみの職を全うして果てた無名のわが母のような多くの女性達が中央区を、ひいてはこの国を支えてきた、と愛しみつつ想う。」

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追記:この展示は7月6日まで!!中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)にて!!地下鉄築地駅、3番か4番出口下車、徒歩5分(^_^)



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