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江戸を開いた天下人徳川家康の遺愛品@三井記念美術館

いやいや、徳川家康の愛用のお品物は、どれもこれも実用的で、学問好きな性格がもろに出ていて、実に興味深かったです!三井記念美術館

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↑これは図録の表紙です。
私が最も目をらんらんと輝かせたのは、日光東照宮におさめられている「東照社縁起絵巻」でした!
この絵巻は、狩野探幽の筆になるもので、祖父家康を崇拝した3代将軍、家光(1604-1651)が、寛永17年(1640年)の家康25回忌に制作し、日光東照宮に奉納したものです。

ともかく、絵の色彩が鮮やかで華麗で、風景の松の木の葉っぱまで細緻に描き分けてあるのに驚嘆。
しかし、狩野探幽の画風は、よくも悪くも動きは無いのね。戦場風景までもが、あたかも瞬間冷凍したかのように綺麗なポーズになっています。
情景を俯瞰して観て、それを静止した状態で描く。というのが平安時代からの「絵巻物」の手法でして、狩野派は正統的な王朝の絵画のお約束に従っていることがよくわかります。

……このままでは、また「文字だらけブログ」になりますね(;^ω^A

06092.jpg

↑昨日いけて、今朝撮影したお花です。

その他、私が注目したのは家康の茶道具です。図録解説にもあるように、「家康は表向きの名物茶道具と身近な茶道具との間に、はっきり『けじめ』をつけていたようである」という記述が、素直に頷けました。

「名物茶道具」というのは、簡略に申し上げますと「茶の湯が勃興した室町時代に、美的評価が高かった道具」を意味します。したがって、中国産のもの、朝鮮産のものが多いですが、日本で作られたものでも「名物」と冠してあるものもあります。
「名物」と呼ばれる道具に共通しているのは、形状の端正さと、黒から茶色、あるいは灰色への繊細なグラデーション、などであり、これは、その当時(室町時代ね)に尊ばれた「冷・枯・寂」の美意識に合致したものです。

絢爛豪華どころか、一見貧しくさえ見えるさびしーーーーい風景、情景のなかに、あるかないかに息づく、ほのかな艶とか、曙にも似た光とかを、「突き抜けた美」として称揚する精神であります。
(実のところ、私が文で説明するよりも、名物道具をご覧になる方がご理解が早いと思います(・・。)ゞ

「冷・枯・寂」の美意識で、私が思い出すのは、この歌です。藤原定家。

「見わたせば  花も紅葉もなかりけり   浦のとまやの秋の夕ぐれ」

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↑お友達のkyo* くんの撮影した写真。


花とか、紅葉などの、いわば豪華絢爛の代表をあえて「ありません!」と言い切り、その殺風景な情景を詩的に提示すると言う技術です。
「分かる人にだけ、この美を分かってね」という、ひねた美的精神だと思うの。まあ、定家の時代はもちろん室町時代より200年程早いけど(1162ー1241)。

…って、どんどん脱線が大きくなる

そうそう、名物道具に関しては、展示の最初のうちだったら、三井記念美術館の誇る「大名物唐物肩衝茶入「遅桜」」と徳川宗家に伝わった「大名物唐物肩衝茶入「初花」」とが並べられるのを観られたのですが!!私がいった時には、もはや「初花」は観られなかったです(苦笑)
なので、今図録で観ていますが、この2つの肩衝茶入は双子のようにそっくり色彩が少し違うだけで。
ふっくらして可愛い形状が、人の目をなごませます(*^^*)¥

この2つの「大名物(おおめいぶつ)」は、ともに8代将軍足利義政が珍重していたもの……そう、「名物」とは、足利将軍時代にもはや評価が決まっているものを指すと言いかえてもよろしいです。

で、まあ徳川家康も(やっとテーマが戻った)天下人としてのステイタスから、名物を大事にして、時には茶会を開いたのですが、豊臣秀吉ほどではなかった。彼の情熱の対象は、お茶道具ではなく、薬の調合とか、香木の調合とか、時計を眺めるとか(!)だったことが分かって、ちと面白かったです。

関ヶ原の合戦の後で、東南アジアの国王との間で書簡を交わし、交易を求めているのですが、この貿易で個人的に求めていたのは、香木と鉄砲と火薬。で、今回その香木が出品されております。匂いはわかりません(笑)

それにしても、徳川家康のもちいたうちわまで伝わっていることに、いささか感動しました。
硯とか、屏風とか、時計は分かりますけど^^;


そうそう、そういえば家康の網代駕篭も出ていましたよ。家康の駕篭といえば、私は以前ここの展示で観ましたが

珠玉の輿@江戸東京博物館

ここで出たものとは別物の、葵の御紋が入ったやや装飾的な洒落たものでした。日光東照宮の所蔵するものだとか。
江戸東京博物館に出ていたものは、黒塗りで、蒔絵なども描かれてない、地味~なものでしたの。こちらは、久能山東照宮所蔵のもので、重要文化財。

あと、わたくしが感動したのは(まだ書くのか??!)舶来の「真珠貝玉箱」と言う宝石箱です
唐草文様が全体に施され、141粒もの真珠がちりばめられた、優雅で女性的な宝石箱……

それこそ、ラナ・デコールにおいておくと似合いそうな逸品でした。
家康は、女性的で繊細で、綺麗なものもお好きだったのですね♪
やはり権力者ともなると、日常が殺伐としてしまいがちですから、美麗なモノを求めるのは心から分かります。

しかし、この展示を見ると、徳川美術館に行かないと!!と思いますね♪いつかは観に行きたいです。
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